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【金融機関融資】リスケジュールの出口戦略

リスケジュールの承認・実行となったあと、出口戦略をどうすればよいか

出口戦略はさまざまな方法があり、大変悩ましいところですが、主な方法を紹介します。

 

 

自力再生

まず、リスケは以下の手順で進められます。

 

①中小・零細企業が資金繰りで困難になる

②メインバンク担当者あるいは専門家に返済猶予について相談をする

③メインバンクの了承を得られるようならリスケ(利払いのみ)の申し込み

④各金融機関へのリスケ要請

⑤リスケの内容・経営改善計画(リストラ計画)についてメインバンク・各金融機関が合意するためのバンクミーティングの実行

⑥経営改善計画承認・リスケスタート

 

 

出口戦略の王道としては、まずは自力再生を目指すこととなります。具体的には、信用格付上「正常先」になることです。

正常先になるためには、要償還債務年数(有利子負債÷フリーキャッシュフロー)が10年以内となることが必須条件となります。

 

そのためには、無駄な経費を削減し、有効活用できていない資産を整理し、場合によっては人員整理を行うなどして、本業の再構築を素早く確実に進め、キャッシュ・フローの改善を図ることとなります。

 

 

スポンサー・専門家の支援による事業再生

自力再生が困難である場合には、スポンサー企業・専門家による事業再生支援を受けることとなります。

具体的には、以下の支援方法が考えられます。

 

スポンサー企業を探す

自らスポンサーを探して、M&A(株式譲渡・合併)の方法により会社の事業再生を支援してもらいます。

当然の問題点としては、「リスケ中の会社を買収してくれるスポンサー探すことができるのか?」ということが高いハードルとなります。

 

スポンサー企業探しは知り合いなどのツテをたどって進められるものではあります。

一方で近年は、ネットによるスモールM&A仲介が活発になるなど、M&Aに対する敷居が低くなりつつある傾向ですので、最初から諦めるのではなく、一つの可能性として検討することも必要かと思います。

 

 

中小企業再生支援協議会を利用する

中小企業再生支援協議会とは、事業再生に関する専門家がいる公的な支援機関(商工会議所内にある)です。

無料で受けられる1次支援(相談ベース)と有料となる2次支援があります。

 

1次支援の相談では、経営上の問題点や具体的な課題を抽出したり、課題の解決に向けてのアドバイスが受けられます。

相談後、中小企業再生支援協議会がさらに再生計画を作成して金融機関と調整する必要があると判断した場合には、2次支援(再生計画策定支援)に移行します。

 

 

2次支援では、個別支援チーム(協議会の支援業務責任者、専門家(弁護士、公認会計士、税理士、中小企業診断士等で構成)が結成されます。

支援チームは、公認会計士等による財務デューデリジェンスを実施し、その調査結果を踏まえて具体的かつ実現可能性の高い再生計画の策定を支援します。

 

具体的な再生計画の内容は、例えば次のとおりとなります。

  • スポンサーが出資した新会社への黒字部門の営業譲渡(営業譲渡後赤字部門だけ残った債務者会社は法的整理で清算)
  • 各金融機関のリスケジュールと役員の私財提供による債務圧縮等の組み合わせ
  • DDS(デット・デット・スワップ)の活用(債務を優先・劣後に分け、劣後部分は信用格付上資本とみなされるので、信用力が高まる)
  • 金融機関による貸付金の一部債権放棄を内容とする私的整理ガイドラインの活用

 

 

再生計画の数値基準は、原則として以下のとおりになります。もちろん、経営者責任・株主責任の明確化も必須です。

  1. 実質債務超過の解消はおおむね3〜5年以内
  2. おおむね3年以内の経常黒字化
  3. 再生計画完了年度における債務償還年数はおおむね10年以内

 

再生計画は、債権者会議を通じて事業計画案および金融支援策を説明し、最終的に関係金融機関等のすべてが事業計画案と金融支援案に対し同意したことを書面等により確認できたことをもって成立します。

 

この時点で協議会としての再生計画策定支援は完了したことになりますが、協議会は引き続き、モニタリング(再生計画に盛り込まれた資産処分の確認、売上・利益等の数値目標達成率の確認など)を行います。

 

 

中小企業再生支援協議会による支援のメリットは次の通りです。

  • 地域金融機関(信用保証協会)は、中小企業再生支援協議会の考え方や支援スキームに対する信頼感・理解がある
  • 再生計画は各金融機関に対する返済計画も調整するので、債権者間の公平を保ちやすい
  • 経営者保証の整理問題は「経営者保証のガイドライン」に従い整理することになるが、中小企業再生支援協議会による支援において同時並行で進められるので結果としてスピーディかつ円滑に進むことが多い

 

 

税務上の取扱い

中小企業再生支援議会が支援した案件は、私的整理ガイドラインによる整理と同様一定の要件を満たす場合、債務者側は、債務免除益について青色欠損金および期限切れ欠損金との損益通算が認められます

債権者側は、債権放棄額を損金に算入することが認められます。

 

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